「火災保険には入っているから安心です」
そう思っている方も多いでしょう。
もちろん、火災保険に加入していることは大切な災害への備えです。しかし、ここで一つ注意したいのが、「加入しているから大丈夫」と、何年も契約内容を確認しないことです。
住宅を購入したとき、あるいは火災保険を契約したときには十分だと思っていた補償でも、年月が経てば、家族構成や住宅環境、所有する家財、地域の災害リスクなどが変わっているかもしれません。
火災保険は「入ったら終わり」ではなく、暮らしに合わせて確認することが大切です。

10年前と今では、暮らしが変わっていませんか?
例えば、10年前は夫婦二人暮らしだった家庭に子どもが生まれたり、子どもが独立したりすることがあります。
家具や家電が増えたり、高価なパソコンやテレビ、家電製品などを購入したりすることもあるでしょう。
このような変化があった場合、建物だけでなく「家財」の補償についても、一度確認してみる必要があります。
また、住宅そのものについても、リフォームや増築、設備の変更などを行っていれば、現在の契約内容と実際の住宅の状況が合っているか確認しておきたいところです。
「水災」の補償は大丈夫?
近年は、大雨や集中豪雨による洪水、内水氾濫、土砂災害などが各地で発生しています。
「うちは昔から水害がないから大丈夫」と思っていても、災害リスクは変化することがあります。
また、火災保険に加入していても、水災補償が付いているとは限りません。
水災補償の有無だけでなく、どのような損害が補償対象となるのか、保険金の支払条件や自己負担額はどうなっているのかも確認することが大切です。
金融庁も、災害への備えとして、現在加入している保険の補償内容が十分かどうかを確認するよう案内しています。
「昔の契約だからダメ」ではありません
ここで誤解してはいけないのが、「古い火災保険はすべて見直さなければならない」ということではありません。
契約内容が現在の住宅や生活に合っているのであれば、そのまま継続することも選択肢です。
大切なのは、「昔から入っているから」という理由だけで、内容を確認しないことです。
保険は、安ければよい、高ければ安心というものでもありません。
必要な補償が何なのかを確認し、不要な補償や過大な補償がないかも含めて、現在の生活に合っているかを考えることが重要です。
「建物」と「家財」をもう一度チェック
見直しの際には、まず「何が保険の対象になっているのか」を確認しましょう。
火災保険では、建物と家財を分けて契約するのが一般的です。
「家には火災保険を掛けている」と思っていても、家財が補償対象になっているとは限りません。
さらに、免責金額(自己負担額)が設定されている場合は、災害時に自分で負担する金額も確認しておきましょう。
10年に一度ではなく、変化があったときに確認
火災保険の確認は、10年に一度だけ行えばよいというものでもありません。
例えば、
・住宅をリフォームした
・家族構成が変わった
・家財が大きく増えた
・住宅を購入・売却した
・周辺の災害リスクが気になってきた
・大雨や台風による被害が増えてきた
といった変化があったときには、契約内容を確認するきっかけになります。

まずは「保険証券」を開いてみましょう
見直しといっても、いきなり保険を変更する必要はありません。
まずは保険証券や契約内容を確認してみましょう。
「建物はいくらで契約している?」
「家財は対象になっている?」
「水災補償は付いている?」
「風災や雪災は?」
「地震保険はどうなっている?」
「免責金額はいくら?」
分からないところがあれば、保険会社や代理店に確認しましょう。
火災保険は、万が一の災害から家や暮らしを守るための大切な備えです。
だからこそ、**「入っているから安心」ではなく、「今の我が家に合った補償になっているから安心」**という状態を目指したいものです。
10年前の自分が選んだ保険。
それは、10年後の今の暮らしにも本当に合っていますか?
災害が起きてからではなく、何も起きていない今だからこそ、一度保険証券を開いて確認してみましょう。


