火災保険の保険証券は専門用語が多く、非常時に初めて開くと分かりにくいものです。ここでは、水道凍結・破裂や漏水被害に関係する部分を中心に、「どこを・どう見ればよいか」を実務目線で解説します。

まず最初に確認する3点
保険証券を開いたら、次の3つを最優先で確認してください。
① 保険の対象(何にかけている保険か)
証券の冒頭や概要欄にあります。
- 建物
- 家財
この両方にチェックが入っているかが重要です。
例
- 建物のみ → 家具・家電は補償されない
- 建物+家財 → 水濡れで壊れた家財も対象
② 保険期間
- 開始日と満了日
- 自動更新かどうか
事故日が保険期間内でなければ補償されません。
③ 補償される事故の種類
「補償内容」「担保内容」「補償条項」などの項目です。
水道凍結・破裂で重要な補償項目
① 水濡れ(最重要)
水道事故で最も関係します。
表記例
- 水濡れ
- 給排水設備事故
- 漏水による損害
この項目がなければ原則補償されません。
② 破損・汚損等
- 家具の破損
- 床・壁の損傷
水濡れとセットで補償されることが多いです。
③ 個人賠償責任保険(特約)
マンション・賃貸で特に重要です。
- 階下への漏水
- 他人の財産への損害
補償額は1億円以上が一般的です。
補償されないことが多い項目(注意)
① 設備自体の修理費
- 水道管
- 給湯器内部
多くの場合「保険の対象外」と明記されています。
② 経年劣化・老朽化
表記例
- 自然消耗
- 劣化
- 使用損耗
これらが原因と判断されると補償対象外です。
保険金額・免責金額の見方
① 保険金額(上限)
- 建物:再建築価額が基準
- 家財:実際の生活用品に見合っているか
家財金額が低いと、実損でも満額出ないことがあります。
② 免責金額(自己負担)
表記例
- 免責 0円
- 免責 3万円
被害額が免責以下の場合、保険金は支払われません。
特約欄は必ずチェック
証券の後半や別紙にあることが多いです。
重要な特約例
- 水道管修理費用特約
- 事故対応費用特約
- 臨時宿泊費用特約
特約があると、本来対象外の費用が補償される場合があります。
約款(やっかいだが重要)
「保険約款」は文字が多く敬遠されがちですが、以下の部分だけでも目を通してください。
- 水濡れの定義
- 補償対象外の例
- 管理義務に関する記載
分からない場合は、保険会社に直接確認して問題ありません。
実務的チェックリスト
保険証券を見ながら、次を確認してください。
- 建物・家財の両方に加入しているか
- 水濡れ補償が含まれているか
- 免責はいくらか
- 個人賠償責任特約はあるか
- 水道管修理費特約はあるか

まとめ
保険証券を見る際の要点は、
- 保険の対象(建物・家財)
- 水濡れ補償の有無
- 免責金額
- 特約の内容
- 補償対象外の条件
です。
非常時に慌てないためにも、冬前に一度だけでも証券を確認しておくことが、最も確実な備えになります。


