橋の上で地震が発生した場合、地上や建物内とは異なる特有の危険が存在します。橋は揺れが増幅しやすく、落橋や段差の発生、車両同士の衝突など、瞬時の判断が生死を分けます。ここでは、徒歩・車両それぞれの立場から、発生直後の行動、避難の考え方、注意点を含めて詳しく解説します。

橋の上で地震が起きると何が危険か
橋は構造上、地震時に以下のような危険が生じます。
・揺れが地上より大きく感じられる
・橋桁のずれや段差の発生
・落下物(照明、標識、配管)
・ガードレール破損による転落
・液状化による橋脚沈下
・津波や河川増水の影響(海・川の上の場合)
特に古い橋では耐震補強が十分でない場合もあり、「いつも通っている橋」という油断が大きなリスクになります。
徒歩で橋の上にいる場合の対応
① まず転倒・転落を防ぐ
強い揺れを感じたら、無理に走らず、その場でしゃがむことが基本です。
・手すりや壁があれば、低い姿勢でつかむ
・橋の中央寄りに位置を取る
・荷物で頭を守る
揺れの最中に移動すると、転倒や橋の縁からの落下につながります。
② 揺れが収まるまで待つ
大きな地震では数十秒〜数分の強い揺れが続くことがあります。揺れが完全に収まるまでは、橋の上を移動しないことが原則です。
③ 揺れ後は速やかに橋を離れる
揺れが収まったら、走らず、落ち着いて橋の外へ移動します。
・ヒビ割れや段差を避ける
・他の人を押さない
・係員や警察の指示があれば従う
余震の可能性が高いため、橋の上に留まらないことが重要です。
車で橋の上にいる場合の対応
① 急ブレーキ・急ハンドルを避ける
揺れを感じたら、ハンドルをしっかり握り、徐々に減速します。
急ブレーキは追突事故を招くため非常に危険です。
② 橋の上では停車しない
可能であれば、橋の外まで進んでから停車します。やむを得ず停車する場合は、
・ハザードランプを点灯
・前後の車との距離を確保
車外に出るのは原則避け、落下物や転落の危険から身を守ります。
③ エンジンを止め、情報を確認
揺れが収まったらエンジンを切り、ラジオやスマートフォンで交通情報・津波情報を確認します。橋が損傷している可能性がある場合、Uターンや徒歩での退避を指示されることもあります。
海・河川にかかる橋で特に注意すべき点
海に近い橋や河口部では、津波の危険があります。
・強い揺れを感じたら、津波警報を待たず高台へ
・橋を渡り切ったら、できるだけ内陸・高所へ移動
・河川上流でもダム放流や増水に注意
「川だから津波は来ない」という判断は危険です。
絶対にやってはいけない行動
・橋の縁で揺れをやり過ごす
・写真や動画を撮るため立ち止まる
・他人を押しのけて逃げる
・損傷した橋を無理に渡り続ける
これらは重大事故につながります。
事前にできる備え
・通勤・通学ルート上の橋を把握
・代替ルートや避難先を確認
・夜間用にライトを携帯
・車には非常用持ち出し袋を常備

まとめ
橋の上での地震は、冷静さと初動判断が命を守ります。
「揺れたら止まる・守る」「揺れが収まったら速やかに離れる」
この原則を覚えておくだけで、致命的な事故を避ける可能性は大きく高まります。日常の移動経路に潜むリスクを意識し、いざという時に迷わず行動できる準備をしておきましょう。


