大規模災害や停電時には、エレベーターの停止による閉じ込め事故が実際に発生しています。地震や停電、設備トラブルは予告なく起こり、誰もが巻き込まれる可能性があります。ここでは、エレベーター内に閉じ込められた際の正しい対処策と、事前に知っておくべき注意点・予防意識を中心に詳しく解説します。

エレベーター閉じ込めはなぜ起こるのか
閉じ込めの主な原因は以下の通りです。
・地震による安全装置の作動
・停電や瞬時電圧低下
・制御装置やドアの故障
・老朽化による設備トラブル
日本のエレベーターは安全性が高く、閉じ込め=即危険ではありません。しかし、誤った行動が事故や体調悪化を招くことがあります。
閉じ込められた直後に取るべき行動
① 落ち着くことが最優先
まず深呼吸をして、慌てないことが何より重要です。エレベーターは簡単には落下しません。パニックになると体調悪化や誤操作につながります。
② 非常ボタンを押す
操作パネルの**非常ボタン(インターホン)**を押し、管理会社や警備会社と連絡を取ります。
・人数
・体調不良者の有無
・現在の状況
を簡潔に伝えます。
③ 携帯電話で連絡を取る
電波が入る場合は、家族・管理会社・警備会社に連絡します。災害時には通話がつながりにくいため、SMSやアプリのメッセージも活用します。
絶対にやってはいけない行動
閉じ込め時に最も危険なのは自己判断での脱出です。
・ドアを無理にこじ開ける
・天井ハッチを勝手に開ける
・ロープや階段で降りようとする
これらは転落や挟まれ事故につながります。専門業者が来るまで待つことが最も安全です。
閉じ込め中の過ごし方と体調管理
① 姿勢と服装
立ちっぱなしがつらい場合は、壁にもたれたり床に座ったりします。スカートやコートがドアに挟まれていないか確認します。
② 体調不良への対応
暑さや不安で気分が悪くなる人もいます。
・衣服を緩める
・ゆっくり呼吸する
・水分があれば少量ずつ飲む
高齢者、妊婦、持病のある方がいる場合は、その旨を必ず伝えます。
③ 暑さ・寒さ対策
エレベーター内は空調が止まる場合があります。夏は熱中症、冬は低体温に注意し、体力消耗を防ぎます。
救出までにかかる時間の目安
通常、30分~1時間程度で対応されることが多く、災害時でも必ず救助が来ます。
「長時間閉じ込められるのでは」という不安が強いほど体調に影響しますが、救出体制は整っています。
事前にできる予防と心構え
① 地震時はエレベーターを使わない
揺れを感じたら、最寄り階で停止して降りるのが原則です。避難は階段を使用します。
② 非常ボタンの位置を確認
日常的に、非常ボタンやインターホンの位置を確認しておくことで、いざという時に落ち着いて行動できます。
③ 防災意識の共有
家族や職場で、閉じ込め時の行動ルールを話し合っておくことも大切です。

「待つこと」が命を守る
エレベーター閉じ込め事故で重大な被害が出る多くの原因は、焦りによる誤行動です。非常ボタンで連絡し、落ち着いて待つことが、最も安全で確実な対処法です。正しい知識を持つことで、不安を最小限に抑え、自分と周囲の命を守ることができます。

