エアコンの室外機は屋外に設置されるため、地震・強風・積雪・地盤の緩みなどの影響を受けやすく、転倒や移動が起こると重大な事故や二次被害につながります。特に災害時には、配管破損による冷媒漏れや電気系統のトラブル、通行人への危険などが発生する恐れがあります。ここでは、エアコン室外機転倒を防ぐための予防策と、実際に転倒・異常が起きた場合の正しい対処法を詳しく解説します。

エアコン室外機が転倒する主な原因
室外機の転倒・移動は、次のような要因で起こります。
・地震の強い揺れや余震
・台風や突風による横風
・豪雪による積雪荷重
・設置台や基礎の老朽化・腐食
・地盤沈下や土の流出
・固定不足(置き型設置)
特に古い住宅では、コンクリートブロックに置いただけの設置が多く、災害時に不安定になりやすい傾向があります。
室外機転倒を防ぐ予防策
① しっかりした基礎・架台の設置
室外機は、コンクリート基礎や耐候性の高い金属架台に設置し、アンカーボルトで固定します。地面直置きや簡易ブロック積みは避けるのが基本です。
② 転倒防止金具・ベルトの使用
地震対策として、転倒防止金具や耐震ベルトを取り付けることで、揺れによる移動や転倒を防げます。特に壁際設置の場合は有効です。
③ 周囲環境の整備
室外機周辺に植木鉢や物置、資材などがあると、強風時に衝突し転倒の原因になります。常に周囲を整理し、十分な空間を確保します。
④ 積雪・凍結対策
豪雪地域では、高置架台で雪から持ち上げる、雪止めや防雪フードを設置するなどの対策が有効です。凍結による架台の腐食も定期点検します。
⑤ 定期点検とメンテナンス
年に一度は、固定ボルトの緩み、基礎のひび割れ、サビを確認します。傾きや振動音がある場合は早めに業者へ相談します。
室外機が転倒・異常を起こした場合の対処法
① すぐに運転を停止する
室外機が倒れた、傾いた、異音がする場合は、直ちにエアコンの運転を停止し、ブレーカーを落とします。無理に動かすと感電や火災の恐れがあります。
② 近づかない・触らない
転倒した室外機は、配線・冷媒管が損傷している可能性があります。素手で触らず、周囲の人が近づかないよう注意します。
③ 冷媒漏れの兆候に注意
刺激臭、油染み、霧状の噴出が見られる場合は、換気を行い、その場から離れることが重要です。火気厳禁です。
④ 専門業者へ連絡
室外機の復旧や再設置は、必ず専門の空調業者に依頼します。自己判断での起こし直しや再通電は危険です。
災害後・復旧時の注意点
地震や台風後は、外見上問題がなくても内部損傷が起きていることがあります。
・試運転は短時間で行う
・異音や振動がないか確認
・異常を感じたらすぐ停止
慎重な確認が、二次事故を防ぎます。

「置いてあるだけ」は大きなリスク
室外機は重量があり、一度倒れると人や建物に大きな被害を与えます。確実な固定、定期点検、正しい初動対応を徹底することで、室外機転倒事故は十分に防ぐことができます。災害が起こる前に、今一度設置状況を見直し、安全な住環境を整えておきましょう。


