まず、災害が発生した直後に最優先すべきは「自分の命を守る行動」です。地震の場合は、慌てて外に飛び出さず、丈夫な机の下に身を隠し、頭や首を守ります。家具の転倒や落下物に注意し、揺れが収まるまで安全な姿勢を保ちましょう。火災の危険がある場合でも、揺れの最中に無理に火を消そうとせず、揺れが収まってから行動することが重要です。豪雨や洪水の場合は、川や用水路、アンダーパスには近づかず、周囲の水位や地盤の変化に細心の注意を払います。いずれの災害でも、正確な情報を得るために、ラジオやスマートフォンの防災アプリ、自治体からの防災情報を確認しましょう。

次に、避難が必要と判断された場合の行動です。避難の判断は「避難指示」や「高齢者等避難」などの情報を基準に、危険を感じたら早めに行動することが大切です。「まだ大丈夫」「周囲も動いていないから」という油断が、被害を大きくする原因になります。避難する際は、事前に準備しておいた非常持ち出し袋を持ち、動きやすい服装と履き慣れた靴で行動します。エレベーターは使わず、夜間や悪天候時は足元に十分注意しましょう。また、近所の人や高齢者、障がいのある方への声かけや助け合いも重要です。地域での協力が、多くの命を救う力になります。
避難所や安全な場所に到着した後も、気を緩めてはいけません。避難生活では、体調管理と衛生対策が重要になります。水分をこまめに取り、食事が不十分な場合でも無理をせず、体を冷やさないように心がけましょう。感染症予防のため、手洗いや消毒、マスクの着用を意識し、体調の異変を感じたら早めに周囲や支援スタッフに相談することが大切です。また、災害時は不確かな情報やデマが広がりやすいため、情報源を確認し、正確な情報を冷静に判断する姿勢が求められます。
さらに、家族や知人との連絡も重要な行動の一つです。電話がつながりにくい場合は、災害用伝言ダイヤルやSNS、メッセージ機能を活用し、安否情報を共有しましょう。無事であることを伝えるだけでも、相手の不安を大きく和らげることができます。

災害時の行動は、特別な知識よりも「落ち着いて命を守る」「早めに避難する」「周囲と助け合う」という基本の積み重ねが重要です。そして、その行動を確実にするためには、平常時からの備えと心構えが欠かせません。日頃から防災意識を高め、いざという時に迷わず行動できるようにしておくことが、被害を最小限に抑え、命を守る最大の力となるのです。


