■ 各災害の保険会社が見る査定ポイント一覧(実務版)

1.風災(強風・暴風・突風)
主な査定ポイント
- 気象庁の風速記録(警報・注意報の有無)
- 風向きと破損方向の一致
- 飛来物の有無
- 周囲住宅の被害状況
- 屋根材・外壁の固定状態
- 施工不良や老朽化の有無
雪国特有の確認
- 着雪状態での風圧増加
- 雪庇落下との関係
- 湿雪による重量増加
注意点
- サビ・腐食は対象外になりやすい
- 古いトタンの自然剥離は否認されることがある
2.雪災(積雪・落雪・雪圧)
主な査定ポイント
- 積雪量の公式記録
- 屋根形状と荷重の集中箇所
- 破損部位の変形方向
- 雪止め・補強の有無
- 建物の築年数
よく見る証拠
- 雪の残存状況
- 雪庇・落雪痕
- 梁や柱の歪み
注意点
- 長年の累積雪圧は経年劣化扱い
- 除雪不足のみでは対象外になることも
3.水災(洪水・内水氾濫・浸水)
主な査定ポイント
- 浸水深の確認(床上・床下)
- 河川氾濫の公式記録
- 排水不良か自然災害か
- 浸水経路
- 土砂流入の有無
現地確認事項
- 壁面の水位痕
- 泥の付着位置
- 床材の膨張
注意点
- 地盤沈下や地下水は対象外になることがある
- ハザードマップの浸水想定区域も参考にされる
4.落雷
主な査定ポイント
- 近隣落雷記録
- 電気機器の損傷状況
- 焦げ跡・溶解痕
- 同時期の停電履歴
特に確認されるもの
- 分電盤
- エアコン基板
- 給湯器制御基板
注意点
- 経年故障との区別が厳しい
- 過電流保護装置の有無
5.雹災
主な査定ポイント
- 雹の大きさ記録
- 同一方向の凹み
- 窓や外装の局所損傷
- 車両被害の有無
確認される部位
- 雨どい
- カーポート屋根
- 外壁サイディング
注意点
- 経年劣化の塗装剥離は対象外
6.凍結・寒波(雪国特有)
主な査定ポイント
- 気温記録(氷点下の継続時間)
- 断熱状況
- 水抜き作業の有無
- 配管位置
破損確認
- 破裂箇所
- 凍結膨張痕
- 二次漏水被害
注意点
- 管理不足と判断されると不支給あり
7.火災(延焼含む)
主な査定ポイント
- 出火原因
- 延焼範囲
- 消火活動による水損
- 電気系統の状態
確認事項
- 出火元との距離
- 防火対策の有無
8.共通して見られる重要ポイント
原因の特定
- 単独災害か複合災害か
時系列
- いつ発生したか
- 直後に申請しているか
被害前の状態
- 以前からの劣化がないか
写真資料
- 全景
- 近接
- 周辺状況
地域性
- 同時期の近隣被害
9.査定で不利になりやすい行動
- 修理後に申請
- 被害写真がない
- 推測で原因を書く
- 放置期間が長い
- 悪質業者の過剰見積

まとめ
保険会社の査定は「自然災害による突発的な損傷かどうか」を中心に判断されます。雪国では、風・雪・凍結が複合するため、原因を一つに絞らず、状況を正確に記録しておくことが重要です。写真・天候情報・近隣被害の情報がそろっているほど、適切な査定につながります。


