日本ではここ十数年で「防災芸人」と呼ばれる人たちが少しずつ知られるようになってきました。これは正式な肩書きではありませんが、芸人としての発信力や分かりやすさを生かし、防災・減災の啓発活動を行っている人を指すことが多いです。代表的な例を、役割や特徴とあわせて紹介します。

防災士資格を持つ芸人
ロッチ・中岡創一
比較的よく知られている防災芸人の一人です。
中岡さんは防災士資格を取得しており、テレビ番組やイベント、自治体関連の防災企画などで「自分事としての防災」を伝える活動をしています。
特徴は、
・難しい専門用語を使わない
・一般家庭で起こりがちな失敗や油断を具体例で示す
・笑いを交えつつも危機感はきちんと伝える
という点で、「防災を身近な生活問題として伝える」タイプの防災芸人といえます。
防災・サバイバル知識を発信する芸人
厚切りジェイソン
厳密には「防災芸人」というより「生活防衛・危機管理を発信する芸人」ですが、災害対策と親和性が高い活動をしています。
・備蓄の重要性
・電気・水・通信が止まる前提での生活
・情報に踊らされない判断力
などを、シンプルでストレートな言葉で発信しており、若年層やSNS世代への防災意識向上に貢献しています。
体験談をもとに語る芸人
サンドウィッチマン
サンドウィッチマンは「防災芸人」という枠ではありませんが、東日本大震災の被災地・宮城県出身であり、震災体験をもとにした防災・復興メッセージを長年発信しています。
・避難行動の重要性
・正常性バイアスの怖さ
・被災後の生活の厳しさ
を、笑いを抑えた真剣な語り口で伝えることが多く、「防災啓発における信頼性が非常に高い存在」と評価されています。
自治体・企業と連携する防災系芸人
近年は、テレビで有名でなくても、
・防災イベント
・学校の防災講演
・自治体の避難訓練
・企業のBCP研修
などに出演し、地域密着型で活動する芸人も増えています。
こうした芸人は、
・防災士資格を取得
・消防団活動への参加
・被災地ボランティア経験
などを背景に、「専門家と住民の橋渡し役」として機能するケースが多いのが特徴です。
なぜ芸人が防災に向いているのか
防災芸人が注目される理由は明確です。
・堅い話を聞いてもらえる
・記憶に残りやすい
・「自分もやらなきゃ」と思わせる力がある
防災は「知っている」だけでは意味がなく、「行動に移す」ことが重要です。その点で、笑いを通じて心理的ハードルを下げられる芸人の存在は、大きな価値があります。

まとめ
防災芸人とは、
・防災士資格を持つ芸人
・被災経験を語り継ぐ芸人
・生活目線で危機管理を伝える芸人
といった複数のタイプが存在します。
共通しているのは、
防災を「特別な知識」ではなく「日常の延長」として伝えている点です。
今後は、災害が頻発する社会において、専門家だけでなく、こうした防災芸人のような「伝える役割を担う存在」が、さらに重要になっていくと考えられます。


