酷暑時に高齢者が脱水症状を起こしやすい理由と予防策・対処法

水分補給をするご年配の夫婦 防災
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近年の酷暑は、高齢者の健康に深刻な影響を及ぼしています。特に脱水症状は自覚しにくく、気づいたときには熱中症へ進行しているケースも少なくありません。高齢者特有の身体的特徴を理解し、適切な予防策と対処法を実践することが重要です。

水分補給をするご年配の女性

高齢者が脱水症状を起こしやすい理由

高齢者は加齢により体内の水分量が若年層より少なく、体内に蓄えられる水分の「余力」が低下しています。また、喉の渇きを感じにくくなるため、水分補給のタイミングが遅れがちです。

さらに、腎機能の低下により体内の水分・電解質調整がうまくいかず、発汗による水分喪失の影響を受けやすくなります。利尿作用のある薬を服用している場合、脱水が一層進行しやすい点も注意が必要です。


酷暑時に起こる脱水症状の主なサイン

脱水症状は初期段階では見逃されやすい特徴があります。
主なサインには以下があります。

・口や舌が乾く
・尿量が減る、尿の色が濃くなる
・皮膚の張りがなくなる
・倦怠感、食欲低下
・立ちくらみ、ふらつき

これらは軽症でも危険信号であり、早期対応が必要です。


酷暑時の脱水症状の予防策

① こまめな水分補給の習慣化

「喉が渇く前に飲む」ことが最重要です。
起床時、食事前後、入浴前後、就寝前など、時間を決めて少量ずつ水分を摂取します。1日の目安は1.2~1.5リットル程度ですが、体調や医師の指示に応じて調整します。

② 水分だけでなく塩分も補給

大量に汗をかく酷暑時には、水だけでなくナトリウムの補給が必要です。経口補水液や薄めたスポーツドリンク、味噌汁などを適宜取り入れます。

③ 室内環境の管理

室温は28℃以下、湿度は60%以下を目安にし、エアコンや扇風機を適切に使用します。高齢者は暑さを感じにくいため、室温計・湿度計を設置し「数値」で管理することが効果的です。

④ 食事からの水分摂取

食事は重要な水分源です。
果物、野菜、ゼリー、スープなど、水分を多く含む食品を積極的に取り入れ、食事量の低下を防ぎます。


家族・周囲の人ができる見守り

高齢者本人任せにせず、
・飲水量の確認
・尿や体調の変化の観察
・室温・服装のチェック
を行うことが重要です。特に独居高齢者の場合、電話や訪問による定期的な安否確認が脱水予防につながります。


脱水症状が疑われる場合の対処法

① 軽症の場合

意識がはっきりしている場合は、涼しい場所へ移動し、衣服をゆるめます。経口補水液を少量ずつ、時間をかけて摂取します。一気に飲ませると嘔吐を誘発するため注意が必要です。

② 中等症以上が疑われる場合

呼びかけへの反応が鈍い、意識がもうろうとしている、吐き気や歩行困難がある場合は、速やかに医療機関へ相談または救急要請を行います。無理に水分を飲ませることは避けます。


夜間・就寝中の注意点

就寝中も発汗により水分は失われます。
就寝前にコップ1杯の水分補給を行い、枕元に飲み物を置きます。夜間の室温管理と合わせて、夜間脱水を防ぐことが重要です。


ご年配の女性とヘルパー

おわりに

酷暑時の高齢者の脱水症状は、本人が気づかないまま進行し、熱中症や重篤な健康障害につながる危険があります。
「こまめな水分・塩分補給」「室内環境の数値管理」「周囲の見守り」という基本的な対策を徹底することで、多くの脱水症状は予防可能です。
家族・地域全体で支え合い、高齢者が安全に酷暑を乗り切れる環境を整えることが、これからの社会に求められています。

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