災害時カーナビが使えない問題を考える

カーナビゲーションシステム 通信
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災害時には、地震・豪雨・豪雪・台風などの影響でカーナビが正常に使えなくなる状況が発生します。実際の災害現場では、「ナビがフリーズした」「通信が途絶えて渋滞情報が表示されない」「案内された道が通行止めだった」といった事例が数多く報告されています。カーナビは便利な反面、災害時には過信が大きなリスクになります。ここでは、カーナビが使えない、または信用できない状況での具体的な対処策について解説します。

まず理解しておくべきなのは、災害時は平常時の前提が通用しないという点です。カーナビは、事前に登録された道路情報やリアルタイム通信を基に案内を行っています。しかし災害時には、道路の陥没、冠水、土砂崩れ、橋の損傷、緊急工事などが次々に発生し、ナビの情報更新が追いつかなくなります。その結果、「最短ルート」が「最も危険なルート」になることもあります。

颯爽と走る車

① 事前準備としての基本対策

災害時の対処で最も重要なのは、平常時の備えです。まず、紙の地図(道路地図・広域地図)を車に常備しておくことが基本です。紙の地図は電源や通信に依存せず、全体像を一目で把握できる大きな利点があります。特に、主要幹線道路、河川、山間部、迂回路の位置関係を事前に確認しておくと、判断力が大きく向上します。

また、自宅周辺や通勤・通学ルートについては、複数の代替ルートを頭に入れておくことも重要です。「この道が使えなければ、次はどこへ抜けるか」を日頃から意識しておくだけで、災害時の混乱を大きく減らせます。

② ナビが使えない・信用できないときの判断基準

災害時には、カーナビの指示に無条件で従わないことが大切です。次のような場合は、ナビ案内を疑う必要があります。

・普段なら通らない細い道や山道へ誘導される
・川沿いやアンダーパス(立体交差の下)を案内される
・同じ場所を何度も回らされる
・渋滞回避を理由に生活道路へ誘導される

特に豪雨時は、アンダーパスや河川沿い道路は極めて危険です。ナビに従うよりも、地形的に安全な高台や幹線道路を優先する判断が命を守ります。

③ 情報収集は「複数手段」を併用する

カーナビが使えない場合でも、**ラジオ(AM・FM)**は非常に有効な情報源です。災害時には、道路状況、通行止め、避難情報が優先的に放送されます。カーラジオや携帯ラジオを使い、公式情報を確認しましょう。

スマートフォンも有効ですが、通信障害やバッテリー切れのリスクがあります。そのため、使用は最小限にし、位置確認や家族連絡など目的を絞って使うことが重要です。地図アプリを使う場合は、事前にオフライン地図をダウンロードしておくと役立ちます。

④ 無理に進まない・引き返す判断

災害時の運転で最も危険なのは、「何とかなるだろう」という判断です。前方が冠水している、瓦礫が散乱している、渋滞で全く動かないといった場合は、無理に進まず、引き返す・その場で待機する判断が必要です。特に冠水道路は、水深が浅く見えても路面状況が分からず、エンジン停止や車両流出の危険があります。

また、行政や警察が誘導している場合は、カーナビよりも現地の指示を最優先します。災害現場では、リアルタイムの状況を把握している人の判断が最も信頼できます。

⑤ 車中での安全確保と冷静な行動

立ち往生した場合は、車内での安全確保も重要です。エンジンのかけっぱなしは一酸化炭素中毒の危険があるため、状況を確認しながら短時間運転にとどめます。夜間や悪天候時はハザードランプを点灯し、後続車に存在を知らせます。

また、ナビが使えない状況では精神的な不安が大きくなりがちです。焦って判断を誤らないよう、「止まる・考える・情報を集める」という行動を意識することが大切です。

電波塔

⑥ まとめ

災害時にカーナビが使えない状況で重要なのは、
① 紙の地図と事前知識で全体を把握する
② ナビを過信せず地形と危険性で判断する
③ ラジオなど複数の情報源を活用する
④ 危険を感じたら進まず引き返す
⑤ 冷静に安全最優先で行動する

という点です。
カーナビはあくまで「補助ツール」であり、最終的に判断するのは運転者自身です。日頃の備えと意識が、災害時の安全な行動につながります。

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