地震・台風・豪雨・大雪などの災害時には、広範囲で停電が発生することがあります。停電そのものは命に直結しないように見えても、暗闇による転倒事故は高齢者や子どもを中心に深刻なケガや二次被害を引き起こします。実際、災害後の救急搬送の多くは、建物倒壊ではなく「暗闇での転倒・転落・衝突」によるものです。ここでは、停電時に起こりやすい転倒事故の実態、予防策、発生時の対応策、そして日頃からの備えについて、2000文字程度で詳しく解説します。

停電時に転倒事故が多発する理由
① 視界が完全に失われる
夜間や夕方の停電では、数秒で視界がほぼゼロになります。
・段差
・家具の角
・階段
といった普段は無意識に避けている危険が、突然見えなくなります。
② 非常灯が機能しないケース
・電池切れ
・設置されていない
・老朽化
などにより、想定通り点灯しないことがあります。
③ 不安と焦りによる行動ミス
「早く確認しなければ」「誰かを探さなければ」という焦りが、
走る・急ぐといった危険行動につながります。
暗闇で起こりやすい転倒事故の例
・廊下や玄関の段差でつまずく
・階段を踏み外す
・散乱した物に足を取られる
・家具やドアに衝突する
特に夜間の階段事故は骨折や頭部外傷に直結しやすく、要注意です。
停電時の基本行動ルール
① まず「動かない」
停電直後は、むやみに動かないことが最優先です。
・足元を確認
・周囲の状況を把握
光源を確保するまで移動しません。
② 明かりを確保してから行動
・懐中電灯
・ヘッドライト
・スマートフォンのライト
を使い、足元を照らしてから動きます。
暗闇での転倒を防ぐ具体的な予防策
① 光源の分散配置
・寝室
・廊下
・玄関
・階段
それぞれに手の届く場所にライトを置いておきます。
② 足元灯・常夜灯の活用
乾電池式・充電式の足元灯は、停電時に自動点灯するものもあり、
夜間の転倒防止に非常に有効です。
③ 家の中の動線を整理する
・床に物を置かない
・延長コードを這わせない
・家具配置を固定
「暗闇でも歩ける家」を意識します。
④ 階段対策
・滑り止め
・段差の色分け
・手すりの設置
は、停電時に特に効果を発揮します。
高齢者・子どもがいる家庭での注意点
高齢者
・暗順応が遅い
・バランス能力低下
ため、停電時は付き添い移動が基本です。
子ども
・恐怖で走り出す
・暗闇を面白がる
といった行動が事故につながります。
屋外・共用部での転倒防止
マンション・集合住宅
・非常照明が点いているか確認
・エレベーターは使用しない
階段移動は必ず照明確保後に行います。
屋外
・側溝
・段差
・瓦礫
が見えにくく、転倒・転落の危険があります。
転倒してしまった場合の対応策
① 無理に立ち上がらない
痛みやしびれがある場合は、その場で安静。
② 周囲に助けを求める
声を出す、物を叩くなどして存在を知らせます。
③ 出血・骨折の確認
・出血は圧迫止血
・頭を打った場合は要注意
④ 医療機関への相談
停電時でも、救急相談窓口や119番は利用できます。
停電時にやってはいけない行動
・暗闇で走る
・手探りで階段を使う
・ロウソクを持って移動する
特にロウソクは、転倒+火災という最悪の組み合わせを招きます。
事前にできる備え
家庭で準備すべきもの
・懐中電灯(人数分)
・ヘッドライト
・予備電池
・自動点灯ライト
事前の確認
・ライトの動作確認
・電池の期限チェック

まとめ
停電時の暗闇は、誰にとっても危険な環境です。
特に転倒事故は、
・突然
・身近
・防げる
という特徴があります。
大切なのは、
・まず動かない
・光を確保してから行動
・家の中を「暗闇対応」にしておく
という意識です。
停電は避けられなくても、転倒事故は準備と行動で防ぐことができます。
災害時に命と健康を守るため、日頃から暗闇での安全対策を整えておきましょう。


