近年、寒波の長期化や短時間の大雪により、**道路上での立ち往生(スタック)**が各地で頻発しています。高速道路や幹線道路だけでなく、生活道路でも発生し、車内での低体温症や一酸化炭素中毒など、命に関わる事態に発展するケースもあります。ここでは、豪雪による立ち往生を防ぐための事前対策と、実際に立ち往生してしまった場合の正しい対処策を、段階的に詳しく解説します。

なぜ豪雪時に立ち往生が起きるのか
立ち往生の主な要因は次の通りです。
・短時間に大量の降雪があり、除雪が追いつかない
・ノーマルタイヤや性能不足の冬タイヤで走行
・坂道や交差点でのスリップ
・大型車のスタックによる道路封鎖
・事故や故障による車線閉塞
一度渋滞が発生すると、雪が踏み固められて再発進が困難になり、数時間〜数十時間に及ぶ立ち往生に発展します。
立ち往生を防ぐための事前対策(最重要)
① そもそも外出・移動を控える
最大の防止策は、不要不急の移動をしない判断です。
・大雪警報、暴風雪警報が出ている
・高速道路の予防的通行止めが検討されている
このような状況では、予定変更が最も安全な選択です。
② 冬装備の徹底
・スタッドレスタイヤの装着
・チェーンの携行(装着練習も必須)
・ワイパー・バッテリーの点検
「積んでいるだけ」「古いスタッドレス」は事故の原因になります。
③ 車内防災セットの準備
豪雪地帯・冬季移動では以下が命を守ります。
・防寒着、毛布
・飲料水、非常食
・携帯トイレ
・懐中電灯、モバイルバッテリー
・スコップ、解氷剤
走行中に異変を感じた時の判断
「渋滞が長引きそう」「前方で車が止まり始めた」と感じたら、
・早めに引き返す
・安全な場所で待機する
という判断が、立ち往生を未然に防ぎます。
「もう少し進めば大丈夫」という心理が最も危険です。
立ち往生してしまった場合の対処策
① 車内での安全確保
・ハザードランプを点灯
・無理に車外へ出ない
・エンジンは断続的にかける
排気口が雪で塞がれると、一酸化炭素中毒の危険があります。定期的に排気口周辺の除雪を行います。
② 体温低下を防ぐ
・重ね着をする
・毛布や衣類で体を包む
・同乗者と体を寄せ合う
エンジン停止中でも、体温保持を最優先にします。
③ 水分・食料を計画的に使う
少量ずつ、間隔をあけて摂取します。
空腹・脱水は体力低下を早めます。
④ 情報収集と連絡
・ラジオやスマートフォンで道路情報を確認
・家族や職場へ状況を共有
・必要に応じて110番・道路管理者へ連絡
絶対にやってはいけない行動
・雪が深い中を無理に歩く
・エンジンをかけっぱなしにする
・排気口を確認せず暖房を使う
・自力脱出を焦ってタイヤを空転させ続ける
これらは命の危険を高めます。
救助を待つという正しい選択
豪雪時は、自力で何とかしようとしないことが重要です。
道路管理者や自衛隊、警察が順次対応にあたります。
車内で安全を確保し、体力を温存することが、結果的に最も早い解決につながります。
社会全体での取り組みも重要
・予防的通行止めの理解と協力
・チェーン規制の遵守
・大雪情報の早期共有
一人ひとりの行動が、連鎖的な立ち往生を防ぎます。

まとめ
豪雪による立ち往生は、「想定外」ではなく想定すべき災害です。
行かない判断・戻る勇気・備える意識が、命を守ります。
冬の移動は常にリスクと隣り合わせであることを忘れず、慎重な判断と十分な準備を心がけましょう。


